13. 大典太光世

<太刀 銘:光世作(名物:大典太)>

 

平安時代

筑後の刀工:三池伝太光世 作

・重文指定日 1956.06.28

・国宝指定日 1957.02.19

・前田育徳会 所蔵

 

<作者>

三池典太光世初代の作といわれ、初代の唯一の在銘太刀である。 

天下五剣の1つに数えられ、尊氏以降『足利家三宝剣」として伝承された。

 

<名前の由来>

前田家には三池伝太光世の刀が他に2振りあり、本刀が長かったので、大典太と名付けられた。

 

<来歴>

15代将軍・義昭の時、豊臣秀吉に献上された。秀吉が移った伏見城には深夜になると、通れない廊下があったが本刀を持つと通れたといわれている。

 

その後、加賀前田家の重宝になるまでの経緯は諸説あり

・秀吉より徳川家康を経て将軍・秀忠に伝わっており、秀忠の妹・珠姫が前田利家正室で、その娘が病を患った際に秀忠より拝借し枕元に置いておくと、病が平癒したので返却したところまた病を再発し、また拝借。平癒したので返却するとまた再発。もう一度拝借しに行くと、もう返さなくてよろしいと拝領に至った。

 

・病を患ったのは利家の三女(秀吉の養女として、宇喜多秀家に輿入れした人)で、

拝領したのは秀吉からという説もある。←前田家の記録では、こっちが記されている

 

 

以降、前田家で三種の神器として伝来した。

 

 また伝来した逸話より、前田家では病魔を祓う霊刀として崇められ縄を張って保管していたといわれている。