138. 御手杵

<大身槍 銘:義助(号:御手杵)>

室町時代

・五条義作 作

・再刃

 

駿河国島田の刀工・五条義助がうった大身槍で、

蜻蛉切日本号と共に「天下三名槍」に数えられる。

 

下総17代目結城晴朝の依頼によって作られたとされる槍。

参勤交代の際には目立つため、先頭の馬印として使用されたという。

参勤交代用に名を強調して作られた大きな手杵型の鞘がある。

 

晴朝より、その子・秀康に伝わり、秀康の死後、

上州前橋藩主・松平家(松平大和守家)の家宝として大切に伝承された。

 

1929年3月の日本名宝展覧会に、直系越前松平家14代目・直之侯爵所持で出品された。

1945.05.25・東京大空襲にて、所蔵庫が焼夷弾の直撃を受け、焼失した。

 

2002年、島田市の有志によって、レプリカとして復元され、

2003年に結城市に寄贈された。

2014年の結城蔵美館の完成と共に本槍は常設展示されている。

 

2015年2月に直系松平家臣の子孫によってレプリカが製作され、箭弓稲荷神社に奉納された。

 

2016年にも松平家の子孫によって製作されたレプリカが前橋東照宮に奉納された。

 

2016-18年にかけて、山形の刀匠によって、白熊毛鞘と共に真剣の写しが作成された。