140. 巴形薙刀

 

平安時代、巴形御前所持の名にちなんだものではないが、

江戸時代になり、婦人用として打たれた切先が強く反り、かつ幅広な薙刀の総称。

 

薙刀は、平安末期より多く使われたが、槍や銃の出現により徐々に減少し、

江戸時代には、装飾品や武家の婦女子の護身用という立ち位置になり、嫁入り道具の1つともされた。

 

戦場で使われなくなるにつれ、薙刀直しされ脇差になるなどの別の姿になったものも多く、現存刀が少ないためその時代によっての形状やその役割などの推測が難しくなっている。

 

薙刀直しに鈍刀なし」といわれるほど、薙刀直しには優品や名品が多い。