158. 山姥切長義

<刀 銘:本作長義 天正十八年庚寅五月三日ニ九州日向住国広銘打 

天正十四年七月二十一日小田原参府之時従屋形様皮下置也長尾新五郎平朝臣顕長所持>

南北朝時代

・長船長義 作

・重美認定日 1939.09.06

・重文指定日 1949.02.18

徳川美術館 所蔵

 

正宗十哲の1人、1352-81年頃に備前国長船長義によって打たれた刀だが、

長義の作風は、長船光忠嫡流の兼光一派とは異なり、正宗の弟子でもあった為

相州伝備前」といわれる。

 

むかし、信濃国戸隠山中の山姥なる化物を退治したことから「山姥切」と名付けられたが、実際にそれを特定する史料はない。

 

 

後北条家に伝来し、1586年7月に長尾顕長に下賜された。

1590.06.04に堀川国広によって、本刀の銘入れが行われた。

(ここで太刀から大磨上されたという説もあるが、いずれにしても無銘であった)

 

1590.03.06に、本刀の写し「山姥切国広」が打たれた。

 

1681年6月に152両1分にて、徳川光友が買い求め、以降、尾張徳川家に伝来した。

 

現在は、尾張徳川家伝来の宝物を管理する徳川黎明会が所持している。