190. 太閤左文字

<短刀 銘:左 筑州住(号:聚楽・太閤左文字)>

南北朝時代

・左(筑州住左)作

・重美認定日 1933.07.25

・重文指定日 1934.01.30

・国宝指定日 1952.11.22

・ふくやま美術館 所蔵

 

相州正宗十哲の1人、左文字によって打たれた短刀で

昭和後期より豊臣秀吉の蔵刀である太閤御物であったためこの名がついた。

秀吉より、徳川家康に贈られ、子・秀忠が差料としていたが、

その後、浜松藩井上正就へ下賜され、井上家に伝来した。

 

1929年(昭和4年)頃に行われた井上家の入札にて長尾よね氏の所有となった。

戦後の長尾家の没落に伴い手放された本刀を青山孝吉氏が買い取り

 

1969年以降に小松安弘氏の所有となり

2007年に江雪左文字などと共に「小松コレクション」としてふくやま美術館に寄託された。

2018年11月に安弘氏の遺志にて福山市に寄贈され、

2020年にはふくやま美術館の所蔵となっている。