97. 山伏国広

<太刀 銘:日州古屋之住国広山伏之時作之/天正十二年二月彼岸(裏)太刀主日向国住飯田新七良藤原祐安(号:山伏国広)>

安土桃山時代

堀川国広 作

・重美認定日 1942.12.16

・重文指定日 1955.02.02

・個人所蔵(大阪府

 

1584年に山伏修行中の国広によって打たれた太刀で、流浪中であった

伊東家臣・飯田祐安の依頼で本刀を打ったとされ、伊東家の復興に備えたといわれている。

 

刀身には地蔵菩薩を示す梵字と「武運長々」の文字、裏には大可如来を示す梵字不動明王が彫られている。

 

1577年に国広が仕えていた日向国領主・伊東義祐が島津氏に敗れ滅亡したため、

伊東マンショのお供として天正遣欧使節団と共に日向を去った。

その後、姻戚であった大友宗麟を頼り、九州最大の英彦山で山伏の修行に励むとともに作刀していたとされる。

 

その後は不明だが、伊東家に伝来したとされ

日向興業銀行頭取を務めた伊東祐夫名義で重要美術品認定された。