172. 桑名江

<金象嵌銘:義弘 本阿(花押)(光徳) 本多美濃守所持(名物:桑名江)>

南北朝時代

郷義弘 作

・重美認定日 1934.07.31

・重文指定日 1937.05.25

京都国立博物館 所蔵

享保名物帳

 

郷義弘に打たれた刀で大磨上無銘だが、本阿弥光徳により極められた。

伊勢桑名2代目藩主・本多忠政(忠勝の長男)の所持だったため、この名が付いた。

 

1610年頃、鷹狩りをしていた際にある農家で神棚に祀られていたこの刀に出会ったといわれている。

その後、本多家の手に渡り、本阿弥家に鑑定に出され、埋忠寿斎に磨上げと金象嵌を入れさせた。

 

1665年2月には、本阿弥光温により、金300枚の折り紙が付けられ

以降、11代目三河岡崎藩本多家に戦後まで伝来した。

 

1961年の「正宗とその一門」では、宮崎富次郎所持で出品された。