188. 日光一文字

<太刀 無銘:福岡一文字(名物:日光一文字)>

鎌倉時代

福岡一文字 作

・重文指定日 1933.01.23

・国宝指定日 1952.03.29

・福岡市立博物館 所蔵

享保名物帳

 

備前福岡一文字が打った太刀で無銘ながらも福岡一文字派の傑作といわれる。

日光権現(現在の日光二荒山神社)の宝刀であったことが名の由来。

 

1519.09.08・早雲の没日より前に、日光権現より小田原城主・北条早雲が申し受けた。

1590年の小田原討伐にて、黒田如水が和睦交渉の為に入城した際に、小田原4代目城主・氏政または、5代目・氏直より、「東鑑」の一部と白貝と共に贈られた。

 

その時、本刀の入れてあった葡萄模様蒔絵と黒漆塗りの刀箱も現存している。

 

以降、黒田家に伝来し、筑前福岡2代目藩主・忠文による、埋忠明寿への拵え注文状が現存している。

 

 

1978年に、黒田家14代目当主・長礼氏が亡くなり、氏の遺志により、黒田家伝来品が福岡市に寄贈された。

 

2019年に宮入法廣氏による写しが、日光二荒山神社に奉納された。