55. 鶯丸

<太刀 銘:備前国友成(号:鶯丸)>

・平安末期

備前友成

・皇室御物

・山里御文庫御剣文庫(宮内庁)所蔵

 

古備前派の刀工・友成によって打たれた太刀で、「友成」作の中で最も古く、刀工の個銘がわかる日本刀としても最も古い刀。

室町時代には既に「鶯丸」と呼ばれていたが、由来は不明。

 

1441.05.26に足利義教より、結城合戦(1400年)にて功績をあげた

小笠原政康に下賜された。

以降、越後勝山城主である小笠原家に伝来した。

1736.09.13には、8代目将軍徳川吉宗の命にて、義教の感謝状と共に台覧に供された。

1889-93年の間に小笠原家の手を離れ、

1899年7月に宗重正が所在を知る人を探し出し、本刀を手に入れた。

1906年に重正の子・重望より、田中光顕が買い上げ

1907年の茨城県結城市で行われた陸軍大演習の際に

結城に所縁ある刀として田中伯爵より、明治天皇に献上された。

 

現在、皇室御物として、毎年1月1日に行われる歳旦祭などの宮中祭祀などで使用されている。